この記事では国家総合職 化学・生物・薬学区分志望者および、化学系、生物系、薬学系学部の学生に向けて、厚生労働省 (薬系技官)の紹介をします。
厚生労働省の採用区分
厚生労働省 (技術系)には4つの区分があります。国家総合職試験の受験区分と紛らわしですが、厚生労働省の中の仕事の分野ごとに採用が分かれているということです。
例えば、国家総合職 化学・生物・薬学区分の合格者は、厚生労働省 技術系と薬系の採用面接を受けることができます。
逆に、「厚生労働省の薬系技官になり、薬事行政などに関わりたい」という人は、化学・生物・薬学区分を受験しないと採用されないので注意しましょう。
厚生労働省 (薬系技官) の業務内容
〇薬事分野
・医薬品、医療機器、再生医療等製品、医薬部外品、化粧品の品質・有効性・安全性の確保
・麻薬、覚せい剤などの取り締まり
・献血の推進
・医薬品の販売制度の整備
・薬剤師国家試験
〇医療・経済分野
・診療報酬、調剤報酬
・薬価、材料価格
・薬剤師の職能
〇食品安全分野
・食品の安全確保
・食品添加物、残留農薬、容器・包装のリスク管理
〇化学物質分野
・化学物質のリスク評価
・家庭用品の安全対策
・毒物、劇物の取り締まり
〇研究開発分野
・医薬品、医療機器等の研究開発の推進
・生命科学分野の研究開発の推進
〇その他行政
・経済産業省、環境省、文部科学省、外務省、防衛省など、他省庁で関係業務に従事
・PMDA、AMED、京都大学iPS細胞研究所などの独立行政法人で関連業務に従事
・地方自治体への出向
・WHO、FDA、EMAなど、海外の行政機関等に派遣
近年の採用状況
厚生労働省(薬系技官)の採用は例年、7~8人といったところです。また、載せてはいませんが、院卒者および薬学部出身者が多い傾向にあります。
薬学部学生の主要な就職先ということで薬学部出身者が多い傾向にありますが、化学・生物・薬学区分合格者であれば出身学部関係なく採用されることができます。少しでも興味を持った人や、専攻内容にかかわりがある人は受験を検討してはいかがでしょうか。
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