ここでは国家総合職試験 化学・生物・薬学区分受験の際に軸となる生化学のおすすめ参考書を紹介していきます。生化学と分子生物学は範囲の重複が多々あるので一緒に紹介します。これらの科目は良書がたくさんありますのでぜひ参考にしてください。
なお紹介するにあたって星の数で評価をしています。星が塗りつぶされるほど、その評価項目の程度が高いという意味です。
インプット編
エッセンシャル生化学
おすすめ度:★★★★★ ボリューム:★★★★☆ 網羅性:★★★★☆
エッセンシャル生化学は非常にお勧めできる一冊です。生化学、分子生物学の重要な部分がきっちりとまとまっている良書です。ボリュームや難易度などを考えても試験対策のお供として使い続けれるはずです。
ベーシック生化学
おすすめ度:★★★★☆ ボリューム:★★★☆☆ 網羅性:★★★☆☆
ベーシック生化学は、生化学や分子生物学にあまりなじみがない方、授業でやったけれどよく覚えていない方への最初の一冊としておすすめです。この本は生化学から分子生物学まで一通りの基本的な内容を広くカバーしており、これをマスターしただけでも試験で4~5割くらいの問題は解けるのではないかと思います。
基礎生物学テキストシリーズ 分子生物学
おすすめ度:★★★★★ ボリューム:★★★☆☆ 網羅性:★★★☆☆
試験で分子生物学を選択する予定の方にはぜひ読んでおいてほしい一冊です。とくに遺伝子の発現、転写、翻訳、あたりの内容が詳しく書かれている一方で難しくなりすぎないようになっています。また全体のボリュームも抑えられ、ある程度分子生物学を学習した方であれば2,3週間ほどでマスターできる位の量になっています。
基礎分子生物学
おすすめ度:★★★★★ ボリューム:★★★☆☆ 網羅性:★★★★☆
この基礎分子生物学は基礎的な内容から発展的な内容までコンパクトにまとまっており、インプット用の書籍としては優れています。他の書籍ではなかなか書かれていないようなニッチなテーマなどもコラムで取り上げられており勉強になるかとおまいます。
レーニンジャーの生化学
おすすめ度:★★★★☆ ボリューム:★★★★☆ 網羅性:★★★★☆
いうまでもなく生化学の名著です。内容も濃く、全部覚えるのはやりすぎな気がするので辞書代わりに活用するとよいでしょう。また各章の章末問題には考察問題が多く掲載されており、二次試験の記述試験対策に使えると思います。
基礎講義 遺伝子工学II
おすすめ度:★★★★★ ボリューム:★★★☆☆ 網羅性:★★★★☆
この本では国家総合職試験で頻出分野であるPCRやイムノブロット、遺伝子導入方法などの実験手法・原理についてまとめられています。二次試験を見据えるのなら絶対に欲しい良書です。
アウトプット編
つぎに演習書を紹介していきます。
生化学・分子生物学演習
おすすめ度:★★★★★ 難易度:★★★☆☆ ボリューム:★★★☆☆ 網羅性:★★★★☆
試験で生化学や分子生物学を選択するのであれば必ず手に入れ、完璧にしておきたい一冊です。おもに生化学や分子生物学の基本的な知識を確認する問題が多く、これに手こずるようだと本番の試験では厳しいと思いますので、ぜひ早めに対策していきましょう。
医学部編入のための生命科学演習
おすすめ度:★★★★★ 難易度:★★★★☆ ボリューム:★★★☆☆ 網羅性:★★★☆☆
上記の生化学・分子生物学演習をマスターした後にやりたい演習書です。これはもともと医学部編入試験のために作られた演習書で、生化学や分子生物学の基本をより実践的な問題で演習できます。生化学、分子生物学、細胞生物学、発生生物学、遺伝学、生理学、免疫学の問題が掲載され国家総合職試験の難易度に非常に近く、実際に過去に出題されたような問題も多々あります。また実験問題や考察問題も多く掲載されており、まさに国家総合職試験のための演習書だと言っても過言ではありません。
生化学演習
おすすめ度:★★★☆☆ 難易度:★★★★★ ボリューム:★★★★★ 網羅性:★★★★☆
この演習書はもともと大学院入試用で難易度の高い問題が多く掲載されているため、ある程度勉強を重ねた人向けです。また問題数もハンパないです。しかし演習問題や考察問題が豊富に掲載されてあり、時間のある人にとっては非常に有用だと思います。この演習書のいいところは、分子同士の反応や、分子生物学的現象の本質的な原理が学べるところです。この原理を考える問題が本番の試験ではたまに出題されるのでやっておくとアドバンテージになると思います。
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