専門試験(化学・生物・薬学) 必須問題対策

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この記事では国家総合職試験(化学・生物・薬学)の専門多肢選択試験の内容である必須問題の対策について解説していきます。

専門試験の必須問題とは国家総合職試験の一次試験の専門多肢選択試験に含まれている内容です。専門多肢選択試験は10問の必須問題と受験者が任意に選択できる16科目で構成されており、合計40問の問題を解答することになります。必須問題は10/40を占め、化学・生物・薬学区分の合格ボーダーラインを考えると無視できない内容です。

そこで今回は過去19年分の試験内容を振り返り出題の傾向と対策をまとめましたのでぜひ学習に活かしてください。

専門試験の詳しい内容についてはこちらをご覧ください。

過去の出題内容

必須問題 科目構成

年によって若干ぶれることがありますが、10問の必須問題の内訳は数学系1問、物理系(物理学、物理化学)2問、化学系(分析化学、有機化学、無機化学)3問、生物系4問となっています。

以下、平成16年度試験から直近令和4年度試験までの出題内容一覧です。

 



傾向と対策

必須問題ということもあって個々の問題のレベルは高校~大学の基礎科目といったところです。化学・生物・薬学区分の合格ボーダーラインが大卒試験(53-55%)、院卒者試験(50-53%)であることを踏まえると必須問題では10問中6~7問は正解したいところです。それを踏まえて以下で各科目ごとの傾向と対策を見ていきましょう。

<数学系>

内容としては大学入試での小問集合レベルといったところです。数学系の対策はあまりコスパが良くないので個人的には飛ばしてもいいと思います。対策するのであれば頻出の確率分野や高校時代の問題集などが良いと思います。

<物理系(物理学、物理化学)>

物理系の出題内容の多くは物体の運動などの古典力学、電磁気系、熱力学です。生物系で物理があまり得意でない方も、古典力学の主要な内容や熱力学の内容は軽く押さえておくことをおすすめします。これらは基本的な公式と考え方さえ分かっていれば難しくない問題も多いため点数を稼げる可能性があります。お勧めの対策書籍は「基礎講義 物理学」と「技術系公務員 工学の基礎」です。

「基礎講義 物理学」は物理学の基礎が非常に分かりやすくまとまっており、高校レベルの復習から大学物理への橋渡しといった感じの書籍です。公式の導出過程もなぜそうなるのかが最初から易しく解説されているなど、物理になじみが薄い人にはもってこいです。演習問題とその解答もしっかりと記載されています。

「技術系公務員 工学の基礎」は各種公務員試験で出題された主に物理系の問題の演習書で、国家一般職の工学区分レベルです。「基礎講義 物理学」で頻出分野の基礎をサクッとおさえ、「技術系公務員 工学の基礎」や過去問で問題演習をしていくとよいでしょう。

<化学系(分析化学、有機化学、無機化学)>

化学系問題は分析化学、有機化学、無機化学の分野に大別されます。分析化学は圧倒的に溶解度に関する問題と溶液のpHに関する出題が多いです。レベルとしては大学基礎レベルですので過去問の内容を確認しつつ大学の講義で使用した資料や教科書を確認しておくといいと思います。

無機化学は無機物や元素の性質などが多く出題されている印象があります。有機化学は有名な反応機構や法則を押さえておくとよいでしょう。

専門試験で化学を軸に回答しようと考えている方は以下の「スーパー過去問ゼミ 化学」は持っておいて損はないでしょう。化学系の問題を解くのは必須問題だけという予定の方は大学の講義などで使用した教科書で頻出内容を軽く押さえておきましょう。

<生物系>

生物系の問題は高校生物から大学基礎レベルの内容までまんべんなく出題される印象があります。その中でもヒトの臓器・器官、免疫系、遺伝子・染色体、植生などが頻出です。またアカパンカビの栄養要求株の実験や半保存的複製の証明実験などが複数回出題されていることから、有名な実験とその内容については要チェックです。

 



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