この記事では国家公務員(化学・生物・薬学)の2次試験科目である食品学の出題分析をしていきます。食品学は出題範囲が限られており、覚えることが比較的少ないのでねらい目の科目です。また、生化学や、応用微生物学と出題範囲がかぶっている部分があるので相性もいいです。どこを重点的に勉強すればよいか確認し対策に活かしていきましょう。
出題分析 ☆傾向と対策☆
上の画像が平成21年度試験から令和4年度試験までのそれぞれの年の出題内容です。なお令和1年度試験では新型コロナウイルスの影響で記述試験は課されませんでした。
二次試験の食品学の頻出分野は、糖質、タンパク質、脂質、食品の加工・貯蔵、食品中の有害成分です。
糖質、タンパク質、脂質の範囲は生化学の範囲とかぶっているので、それらの食品と絡めたテーマについて押さえておくだけでよいでしょう。
食品の加工・貯蔵に関しては、加工食品やその加工過程、貯蔵法の種類と原理について押さえておきましょう。いずれも基本的な部分を押さえておくだけで充分です。
食品の有害成分に関しては、食品を調理することによって生じる有害成分や食材がもつ毒、たとえばアミグダリン(梅)やテトロドトキシン(フグ毒)など一通り頭に入れておきましょう。また、食品の保存方法関連で出てくることも多い、食中毒の原因となる微生物毒素についてもしっかりと押さえておきましょう。
また食品学特有のテーマである、卵や牛乳の特性についてや、食品成分間反応、呈味成分なども学習しておくとよいです。いずれの内容もそんなに量が多いわけではなく、身近な内容なため効率よく学べると思います。
食品学を学ぶにあたっては東京化学同人から出ている「食品学 -食品成分と機能性-」が良いと思います。私も受験にあたって使用しましたが、試験に必要な情報が十分に載っており、量もほどほどです。試験に頻出なテーマについてつまみ食いしながら進めていけば、それほど時間をかけずに学習を終えられるのでお勧めです。
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